スマホから溢れ出た光のメモ|日常の“光と影”を上達につなげる観察習慣
- t.takasaki
- 2月25日
- 読了時間: 3分
スマホ写真は「メモ」として最強
ツールというものは、身体の一部になってこそ意味を持つ。私はそう考えている。
だからだろうか、「ねじ」や「バネ」で成り立つような原始的な道具にはすぐに親しみを覚えるが、いわゆるガジェットには未だに馴染めない。
先日、スマホのストレージの容量が逼迫していることに気づき、中身を確認してみた。その大半が写真データだった。
私は今でも鞄にデジタル一眼を忍ばせている。とはいえ、日常では案外スマートフォンのカメラに頼る場面が多い。記念写真、時刻表の記録、書類の複写――いわばメモとしての撮影である。
そしてフォルダの中に最も多く見られたのが、「光のメモ」だった。

職業病と言えばそれまでだが、私は日常生活の中でも常に光と影を意識している。もちろん今さら「写真とは光と影である」などという陳腐な言葉を作品に添えるつもりはない。しかし、暮らしの中で思いがけない光景に出会うことがある。
バッグからカメラを取り出せない状況。作品にするほどではないが、構図や光のヒントとして留めておきたい瞬間。
そんなとき、スマートフォンは実に優秀な道具だ。
メモで残す観察ポイント(構図/色彩/コントラスト/配置)
家族との食事中やミーティングの最中でも、スマホであれば場の空気を壊さない。
(もっとも、本気で撮りたくなれば遠慮はしないのだが。)
親しい人たちは「また何か閃いたのですね」と微笑む。だが実際、私の広告の仕事や作品の多くは、こうした「光のメモ」から派生している。
構図
色彩
コントラスト
モチーフの配置
見返したときに「わからない」を捨てない理由
――何が良いのか説明できないのに、なぜか心に引っかかる。
そうした違和感や予感こそ、気軽にメモしておくことをお勧めしたい。
後日見返して、「なぜこんなものを撮ったのだろう」と首をかしげることも少なくない。けれど、その“わからなさ”の中にこそ、表現の芽が潜んでいる。

発足から10年目を迎えた Abox Photo Academy は、従来の写真教室的な枠組みから一歩進み、アートフォト講座では「作家」を育て、コマーシャルフォト講座では、さらに高みを目指すプロフェッショナルを育成することに重点を置いている。
もちろん、純粋に写真を楽しみたい方も歓迎している。だが私たち講師陣には、もう一段、いや数段、写真を通して人生を豊かにしてほしいという願いがある。
「日常でいつも写真のことを考えていて、疲れませんか?」
そう問われることもある。
だが、それが私にとってのライフワークなのだろう。飽きっぽい私が四十年ものあいだ写真を続けてこられたのは、表現の楽しさを知ってしまったからに他ならない。
光は、特別な場所にだけあるわけではない。スマホの中にも、日常の隙間にも、静かに溢れている。
それに気づけるかどうか――写真は、そこから始まるのだと思う。
Aboxで“観察→作品”に変える
「光のメモ」を作品に育てるには、見返し方と次の一手が必要になります。4STEPで“現在地診断”をして、あなたに合う次の行動を1枚のカードにします。




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