• t.takasaki

時には玄人目線を捨てて写真に向き合う。

僕はブログをいくつか書いているけれど、日常に面白いことがあっても内容

が専門的すぎて「一般の方には伝わらないだろうな。」ってことが多い。


でも先日、撮影に立ち会ってくださったクライアント、、、つまり、(ビジュアルやアートの専門家ではない)一般の方とのやりとりの中で興味深いことがあって、専門的ではあるけれど、この写真講座のブログでなら許されると思い書いてみることにした。


イメージカットで斜め上からの目線で商品を撮っているとき、そのクライアントが「商品のフロント面が潰れて見える。」とご指摘くださった。

アングルが高くなると商品の立体感は伝わるけれど、確かに天地の長さが詰まって見える。これは物理的なことなので仕方がない。


「ではアングルを下げますか」、、、となったとしても(画像の右の写真)、今度は背景の見え方が変化する。




(この画像は解説のために撮りおろしたもので、実際の仕事とは関係ありません。)

その中間のアングルを模索して、折衷案に落ち着くのが普通だろう。

でも僕はいつも使っている大判カメラの後ろ板を少しだけ傾けた。

たったそれだけで事は解決。クライアントも気に入ってくださった。

クライアントには商品の顔をちゃんと見せたいという拘りがある。それを形にするのが僕たちクリエイターの仕事。

プロ(玄人)の考えや理屈を押し付けるだけじゃなく、一般の方が絵(写真)を見た時の感覚を無視してはいけない。広告写真を見てもらう相手は一般消費者なのだから。


「プロなら大判カメラに中判デジタルバックをつけなきゃいけない」なんて言う気は無いし、現像ソフトやレタッチで直せることであればそれでいいと思う。

だけど、せっかく立ち会ってくださっている撮影現場で問題を1つずつ解決したほうが良いに決まってる。


大手代理店のクリエイターでさえ、僕のアトリエに来て「こんなカメラ始めて見た。」と仰る方がいる。それだけ僕の機材は特殊なのかもしれないけど、これが僕のスタジオ撮影の流儀。




そういえば、2年ほど前に知人の山岳写真家に誘われてグループ展を見にいった時のこと。僕よりはるかに若い外国の鑑賞者が「どの写真も山が寝ている。」と流暢な日本語で会場のメンバーに話してい