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Abox Photo Academy

モノからコト。コトからワケへ。

モノからコト。コトからワケに。

今回は2020年のSony World Photography Awards受賞作品を引用して今の写真界の潮流を考察してみました。



 

モノとは対象のそのものであり

見たことのないものはとても価値がある。


初めてのキリン

初めての海

初めてのサクラ

などなど


人はか弱く知力を団結することで地球上で生き残ってきた。

知らないモノを共有する能力はとても大切だ。

僕たちはとても強い好奇心をもっており、あの山の向こうに何があるのだろう

という理由からアフリカをでて世界中に歩いて広まっていた子孫である。

「見たことのないものを見たい」と無責任にも発言する審査員がそれを象徴している

しかし、それはすぐに飽和する、あっという間に手軽に世界の多くの人が共有できる環境に今はある。


グランドキャニオン

地球の大気圏

ノースショアの波

レイキャビックのオーロラ


これらは数秒で観ることができる

人跡未踏の地はもうごくわずかしかない


単なる風景から新たな風景を創造すると、こんな感じだろうか。



 

そうすると

モノそのものよりも、そのモノをたらしめている現象・事象つまりコトに興味がいくようになる


食事

祭り

スポーツ

気候変動

重力

歴史

政治的スキャンダル

戦争ドキュメンタリー

などだ。


今世界の工場は中国からアフリカに移行していっているそんなコトがこれだ



 

さらに社会性が成熟してくると

個人の成り立ち、社会との関わり、そもそも興味を抱いていること自体に意味・価値が移ってきて、自分にとってどんな意味があるのか。なぜそれに興味がるのかということが被写体となってきている。


つまり、ワケが重要になってきている

人々が見逃している日常にある課題や疑問について興味をもつことが多様性を豊かにし

生存競争に寄与すると感じているからである。


海洋プラスチックが問題となっている根本的な理由

温暖化を促進する二酸化炭素を排出制限できない理由

アメリカ大統領にドナルドトランプを推薦する理由

家族を介護している自分に起きている感情の理由

旅をするときに得られる高揚感の理由

雨が好きな理由


これらを、言語でなく、ビジュアルとして提示されると解釈の多義性が豊かになり

深い興味を引きつけるし、影響力が長いこと継続される


そしてこれらは簡単に作品とすることができないので

自分は何に取り組み、何は他人に任せるのかを判断しないとならない

突き動かされる理由を自分の中に探すInside journeyから始まるのだろう。


自分が幼少のころに世界と自分との区別がつかない感覚になっていた理由を探している作品



さて貴方は何に興味を持ちますか。それは、どうしてなのだろうか。


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