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お勧めArt鑑賞 

「遠距離現在」”Universal/Remort”@国立新美術館


杉花粉も盛大に飛びまくる3月の初旬の日曜日の午前中。国立新美術館にでかける。

「遠距離現在」と「マティス」を観覧してきた。


 まずは、現代アーティス8人の展示の「遠距離現在」”Universal/Remort”

インターネットで接続されたTECH企業が牽引するグローバルと大量生産大量消費の資本主義経済について8人の現代アーティストが定義する視点。展示会主催舎からは「Pan- の規模で拡大し続ける社会」と「リモート化する個人」といった2つのテーマを軸に、このような社会的条件が形成されてきた今世紀の社会のあり方に取り組んできたアーティスト8名と1組の作品が紹介される。」とのこと


 どれも深く考させられるテーマを取り扱っていたが、松龍が「おもしろい」なあと感じたのは以下の作品です。


 ①ヒト・シュタイエルのTEDをぱくったようなインスタレーション(映像とステージ空間)で”SNSは個人が無給で労働を提供している”という視点。資本主義はそれが始まってからずっと同じところをジェットコースターのようにぐるぐる回っている。というコンセプトで架空のブランドが引き起こすフェイクニュースを対談形式で見せる。固有名詞はフェイクだが本質的で登場人物はリアルという入れ子で構成されている。ものすごくよく出来ている映像作品だった。全部見てしまった。


ヒト・シュタイエル
ヒト・シュタイエル


 ②ジュ・ビンの監視カメラに写された映像だけで映画を作成。現実に起きている短い映像をつなぎ合わせるだけで、男女の恋愛を物語りにするのだが、表現される物語と実際の映像では、起きていることがことなるのに、(たとえば暴力シーンがあるが、2つの意味として受け取れる)成り立ってしまうことが混乱する。


 ③地主麻衣子委は、スペインの詩人と日本人の差を浮き彫りにしていますが、「日本人感」に違和感をうけました。そんなことはないだろうと・・・。「ある穴」にいての対話なのですが、”日本人は穴があったことを忘れようとする”と彼女はまとめてしまっていますが、かなり少数の日本人なのではないかなと感じた。自己犠牲にして他者の命を救う市井の人たちは3/11や能登でも居たし、忘れないように語り継いでいるのは関東大震災から太平洋戦争もそうだろう。もちろん、忘れて欲しいと思っている権力者や無かったことにしたい人は居るだろうが、新幹線を土に埋めてしまうことはないのではないか。と言う意味で、記憶に残る作品であった。



 ④ティンナ・エングホフ、この展示で気になったのは、作家本人が伝えたいこととは別かもしれない。”人は身一つで生まれてくる”が、”身一つで死ぬ”ことはない。どんなにそぎ落としても、本人以外に残る「物」がある。と感じた。大きなプリントで美しいのだが、「生き様」がそこに「残置」されている印象が強くのこった。

ティンナ・エングホフ
ティンナ・エングホフ

全体的に尺の長い映像作品が多いので3時間くらいは必要である。どれも本当におもしろい。訳の分からない奇をてらっている作品はなく、どれも深く考えさせられた。今この時代に社会で何が起きているのか、何となく感じていた違和感を作品として見せてくれた。


マティス展@国立新美術館

東京都美術館でみたのでこの一年で2回目となる。遠距離現在のついで鑑賞

 ドローイングは東京都美術館の方が多く、マティスの画業が俯瞰できたが、新美らしく、ヴァンス・ロザリオ礼拝堂の内部が再現されて、インスタスポットとなっていた。ヨーロッパは行きたいところが多くありすぎて、ここは訪ねることができなかなと思っていたので、雰囲気だけでも体験できたのはよかった。


 マティスはその衝撃から野獣派などと呼ばれているが野獣的なところは現代に生きる僕には全く感じられず、ともかく、無条件で見ていて心地よくなる。(命名したひとの方が粗野に感じる)彼のキャリアは塞翁が馬で国立美術学校の受験が失敗したことで、自由に心からわき上がる色彩を表現できたのではないだろうか。


ヴァンス・ロザリオ礼拝堂
ヴァンス・ロザリオ礼拝堂

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