Abox Photo Academy 受講生のSさんと新宿で飲む機会があった。まだ明るいうちから飲み始めたというのに写真談義に花が咲き、気がつくと深夜。
最終電車で自宅最寄駅に到着したら、闇夜に浮かぶ信号機がやけにスタイリッシュに見えてシャッターを切った。
カテゴリー的には風景写真なんだろうけど、僕にとってはStillLifeだ。
ただ、信号は静止はしておらず、赤、黄、青、青矢印と変化していく。その変化の中で感覚的に自分の琴線に触れたタイミングでシャッターを切った。
いつもブツ撮りのことを考えているから、誰も見向きもしない事象にさえレンズを向けるのだろう。
Abox Photo Academyの講座ではよく「撮る動機」について議論する。
写真を撮る動機は様々で良いけれど、 大きく分けると2種類あると思っている。
・誰も見たことがないものを撮る。
・誰もが見ているものを誰も気づかないアプローチで撮る。
前者は旅人や冒険家のアプローチで、日常を切り取ることが好きな普段の僕は後者に属すると思う。
最近、自分の仕事の写真とプライベートの写真の境がだんだん無くなってきている気がする。
そうした変化は自分のことを名乗る時に「プロカメラマン」から「写真家」へと使う言葉が変わってきたことにも表れているのだろう。
そんな僕が柄にもなく、Youtubeで動画を配信することにした。
DVD教材(発売元:株式会社グッドアピール)や講座(Abox Photo Academy)をすでに始めているので、このチャンネルで「教室」的なことを改めて行うつもりはない。
また会員制のサポートサイトのように、視聴者のやり取りも最低限にとどめる。
ただひたすら、一方的にアトリエの日常をお伝えしようという試み。
「柄にもなく」と書いたのには理由があって、、、ずっと閉鎖的に秘匿してきたアトリエの様子やテクニックを見せてしまうから。
広告の撮影光景や情報はコンプライアンス的にNGなので一切公開できない。だから作品撮りや実験的なテスト撮影の様子はアップしていきたいと思っている。
また写真に対して日々感じていることなどをスタッフやゲストとの対話形式でアップしていくつもり。
せっかくだからブログのような書き言葉だけでは伝えられないことをやっていきたいと思う。
タイトルは「From the master's room ~塾長の部屋から~」
でも、大切なことはやっぱり対面式で伝えていきたい。
一方的な配信だけでは全てを伝えられるはずがないから。
昨年10月から始まった今期の講座の受講生達も、苦しみ悩みながらメキメキと実力をアップしてきている。
そんな彼等彼女達の変化に直接触れ、一緒に成長の喜びをわかち合えるからこそ、スクールをやっているんだなあと思う。
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